魔女見習いをさがして 感想(ネタバレあり)『おジャ魔女を中心に繰り広げられるカートゥーンで描かれた成人女性達のサクセスストーリー』
コロナ禍で劇場へ行けなかった反動といわけではありませんが映画感想です
今回は
です。
ポスター画像より引用
評価(5点満点中):★★★★★(4.00点)
客観点(3点満点中)2.50点 + 主観点(2点満点中)1.50点
◆こんな人におススメ
◆こんな人にはいまいち
◆初見の率直な感想
当方おジャ魔女どれみは見ていないのですがこれは主に当時おジャ魔女どれみを見ていた人たちへの賛歌であり、それだけにとどまらず子供の頃から何かを好きになっていた人たちの物語でもあると感じたわけですね。
同じ趣味でつながるオフ会で出会った人達と意気投合したりとかですね、そういう経験がある人達はどこかしら刺さるところがある物語になっていると思いました。
居酒屋とか酒とか旅行とかホント妙に大人で生々しいところがあるのですよね(笑)
それをおジャ魔女どれみの世界観に近いカートゥーンアニメの手法で笑いあり涙あり描かれているのですから正直ぶったまげましたね。
ただ描かれているのは、あくまでも女性視点の物語で男性が入り込めるのは限定的。とも自分は感じ取りました。
◆日常と非日常に介在するサブカルチャー
主役の3人の女性は仕事や学校あるいは男性との同居生活など現実的な悩みを抱えていてその3人が子供の頃見ていたおジャ魔女どれみを通じて出会い、プライベートでも仲良くなり、ときには落ち込み、過去を振り返り、悩みを共有し、共に成長していく
今どきの成人女性のサクセスストーリー
としての側面が強い物語ですね。そして彼女たちの中心にはおジャ魔女どれみがあるわけですよ。このおジャ魔女どれみの部分を自分の好きなことに置き換えれば、多くの人達が共感できるようになっているわけで、単におジャ魔女どれみの関連映画という枠には収まらない物語になっています。
そこにはお酒があり、難しい人間関係があり、現実に通じる息抜きがあったりと、絵柄や魅せ方こそカワイイカートゥーンアニメではあるものの、間違いなく今どきの大人の現実に通じるものがあるのですよね。
◆あくまでもひとつの形
とはいえこれは女性たちの物語所謂女子会の延長線上の物語で自分とは違うと感じました。例えば自分の経験から言いますと、
高山への聖地巡礼となると高山市の41号沿いの吉野家で食べでこの先のパーキングで車中泊だ。みたいな感じで観光をしたいわけではなく楽しみたいのはあくまでも聖地巡礼といった具合です。
聖地巡礼というよりはそれを口実にした女子旅旅行になっていますよねこれは。
それに正直、この物語で描かれる出会いからの関係が重すぎるのですよ。
趣味で出会う人達とは趣味の話でのみ盛り上がる。それ以上は基本的に踏み込まない。それが趣味繋がりで出会う人達との楽しむための適度な距離だと思うのです。
出会ってから速攻でリアルに通じる連絡先を教えて悩みを打ち明けたりとか、正直自分としてはありえないですよ……。
やはりこれは女性たちの物語だと感じた次第です。
とはいえ、こんな大人が共感できる物語を、カートゥーンの手法で魅せて心を掴むとか東映アニメはやるなとも感じた劇場でのひとときでした。