HiraShineのたわごと

アニメを中心に映画などの感想を書くブログです。

ジビエート 感想&後日振り返り(ネタバレあり)『令和の世に爆誕した10年に1度クラスの愛すべき奇跡の怪作!?』

はい、夏アニメのまとめが終わった後なので個別に感想は書きにくかったのですが、書きたかったのでやります。

今回は

GIBIATE(ジビエート)

です。

 

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 ポスター画像より引用

評価(5点満点中):★★★★(4.25点)愛すべきクソアニメ評価点

※通常評価 2.00点 客観点(3点満点中)1.00点 + 主観点(2点満点中)1.00点

 

◆この作品の愛すべきところ

全てがヨシナガ博士のうっかりで片付く脚本と麗しきカツカレー

 

◆こんな人におススメ

  • 深夜アニメを数多く見てきた歴戦の猛者(笑)
  • アニメ制作のメタ的なところに興味がある人
  • 偶発的に作られた闇鍋的なアニメを期待している人

 

◆こんな人にはいまいち

  • 真面目な物語を期待している人
  • 論理的な展開や考察を期待している人
  • アニメ視聴経験の少ない人

 

◆初見の率直な感想


はい、もう1話目の時点からこのアニメはおかしいとなって普通の見方をしない方が良いとなっていました(笑)

数多のアニメ視聴の猛者が闊歩する令和の今日日、こんなツッコミどころだらけのアニメが作られるなんて予告等事前情報を見ないで一体誰が予想できただろうか(笑)

疫病禍の真っ只中の2020年にウイルスパニック物でワクチンの定義からしておかしいアニメが放送されるとかもう放送事故レベルですよ。

全話を通して5分に1回ぐらいツッコミが入れられるアニメなんて流石に初めての体験ですよ。思わず制作現場がどうなっていたのかが気になってしまう(笑)

時代考証?サバイバルの監修?何それ?状態だと言わざるを得ない感じなのですが、それが1周回って凄いとか面白いになっている愛すべきクソアニメ(半分褒めています)となっているのですよね。

事前に見ておいたほうがより楽しめるコンテンツとして関係各者のインタビュー記事と、アニメ制作を物語にしたSHIROBAKOをオススメしておきます。メタな側面を知っておけば何でこんなアニメが作られたのかが少し見えてより楽しめるようになるでしょう(笑)

◆ツッコミが追いつかなくてハライテーw


1話目から登場のヨシナガ博士、もうビジュアルと池田秀一の声の時点で絶対怪しいってなっていましたが、それ絶対頭がキレて企んでいるキャラのやるようなことじゃないよね?って言動の連発で、単に一歩引いて状況を語っていれば賢く見えるだろうみたいなノリのキャラになっていて、様々などんでん返しの物語を見てきた視聴者を惑わせることに見事成功(笑)

そして11話での秘密の暴露で多くの視聴者がひっくり返った衝撃の事実!!

私とメテオラは…この星の人間ではない!

超展開にも程があるわ!!伏線仕込んでおけよ!!

全ての謎はこの星の人間じゃないからというトンデモ設定も可能じゃないか!!(笑)

 

しかも博士はここまで真面目にワクチン(治療薬だろ(笑))を作っていてメテオラの死を目の当たりにしてからの副産物として出来た薬と合わせて使っての逆ギレによる裏切り(笑)で今まで怪しいとされてきた言動の多くが天然によるうっかりとか……単に前々から良からぬことを企んでいたのならテンプレにもなるけどこれはテンプレじゃなくてトンデモです。

何それ!?とばっちりもいいとこだよ!

メテオラは私の恋人だと地球外の人間であることを隠して先に言っておけば大丈夫だったんじゃねーのかよ!

と誰もが思ったはず(笑)

 

と流石にピークはこの11話ですが1話から12話まで大体こんな感じのノリなんですよね。

はい、全ては博士のうっかりが原因でした(笑)

脚本の時点で誰がツッコんでやれよ!ツッコめなかったのか……。

◆やろうとしていたことは意外とシンプル


とはいえ最後まで見て思ったのは、このアニメがやりたかったのはサムライとオリジナルのクリーチャーを使った救われないゾンビ物というシンプルでわかり易い物語だったということですね。

それが作りがおかしいことだらけで目の肥えた視聴者には複雑で図らずも狂ったことをやっているアニメになるんじゃないか!?という目で見られて1周回ってウケてしまったということですね。

ただウケているのはおかしいことになっているからで、真面目に考えたら2,3話前にやったことは忘れていそうで余計な回想ばかりをやる脚本や、ブレブレの設定にユニークな劇伴、声優の力を生かしきれない台詞回しや演出、明らかに経験不足&予算が回っていない作画など駄目なところだらけだという事実はそこにあるわけです(苦笑)

あ、でも真面目に良いところもあったのですよ。

千水の主の打ち首とジビエ化しそうになった前田殿が千水によって首を斬られるのが重なったのとか、(既に刃こぼれしていて次回で貰った刀折れるけど)

雪之丞と母上の最後の戦闘をあえてバッサリ省略したのとか、(余計な回想や悪党のズッコケ日常劇バトルをやってグダグダになっているけど)

正直なところこの救われないラストもこの手のジャンルとしてはそんなに悪くはないと思ったのですよね。

あれで解決してハッピーエンドになったらそれこそトンデモですし(それはそれで面白い(笑))確かにジビエ化した博士を倒した以外何も問題は解決していませんが、ゾンビサバイバル物なら救いのないバッドエンドとしてサムライとキャスの出会いから始まって、二人の別れで終わるという良い形にはしっかりなっていましたし、兼六としても島流しの船から千水との二人で始まって、キャスと二人で船に乗って海へ出て終わるという繰り返される運命を感じさせるようにもなっていましたし(いやだから何で戦国時代の忍者が現代の船を操縦出来るんだよ(笑))

大枠の流れ自体は決して悪くはなかったです。しかしながらこのクオリティだと……。

 

あーもうラストバトルもホントにアレだよアレ!!

折角キャスが経験してきた親しい人との別れと悲しみの経験を、博士の自分勝手とバトルの中で対比させて活かすことが出来ればそれはそれで美味しい展開になっていたのに!!博士の受け売りで攻撃するとかそんな伏線あったか?ってなったし、博士の最終形態(キャスの電撃で弱体化したと推測)の表情の豊かさは作画制作陣の愛すべきアニメにするための最後の悪あがき(褒めています)に見えたし、大体キャスリーンよ!!アレだけのことを経験しておいてまるで成長したようには見えないのは一体どういうことなんだよ(笑)母親や雪之丞が亡くなったのに決意みたいなシーンがあったかと思えば脚本書いた人がもう忘れてしまったのか?と疑いたくなるぐらいその後もそれまで通りの仲間との接し方になっていて滅茶苦茶切り替えが早いし、カレー粉と火薬が似ているらしい爆弾カツカレー君や、勝負に勝つがカツカレーエピソードのオチならガルパンの世界にでも行ってくれよって言いたくなるヤクザの親父や、体の良いキャラ紹介&設定語り以上の機能をしなかったAV風インタビューに、全部何やらの為せる技なのかと考察する気も失せた都合よくデパートに展示されていた転移者達の武器に、クスリのアオキ朱鷺メッセと……もうツッコミ始めたらキリがないです(笑)

 

ぶっちゃけサムライの無双で日本をカッコよくアピールできるアニメにしたかったのなら天晴爛漫!で良かったんじゃないか?って真剣に思っていましたからね(笑)あちらもジビエートと同様にサムライ無双も、悪党との共闘のアツい展開も、カンフーガールも、爆弾デブも、温泉も、投網もあるんですよ!ゾンビサバイバル物じゃなく西部劇ですけど(笑)あーカツカレーが無いから駄目か(笑)

 

 

とはいえ制作側が想定していたそれとは違うとはいえ1周回って楽しませてもらったのもまた事実なわけで

ジビエ(のワード)

池田秀一の声

カツカレー

が出てきたらジビエートを思い出すようになってしまいました(笑)

暗いことが多い昨今の状況下で、ひねくれてはいるものの深夜アニメ視聴者に図らずも笑いを届けてくれたジビエートに感謝したいのが今の心境ですね(笑)

 

最後に……

楽しいアニメ視聴のひと時をありがとう!ジビエート!